兄妹のやりとりから気づいたこと
ある日、AKASHIが描いていた絵を見て、妹のRIRIが「同じように描きたーい!!」と言いました。
すると、ちょっとした兄妹ゲンカに。

もう、真似しないでよー!
ふてくされるAKASHIに、私はこう伝えました。

真似されるっていうのはすごいことなんだよ。
ジミー大西展との出会い
AKASHI自身も、“真似をした”ことがあります。
それは、2023年4月〜6月に沖縄県立博物館・美術館で開催されていた
「ジミー大西 画業30年記念作品展『POP OUT』」。

展示を観て強く感化され、画集を買ってカフェでじっくり眺めていました。
運良く会場にジミー大西さんご本人が来ており、写真撮影とサインまでいただけたのです。
さらに展示会場では、ジミー大西さんが絵を描いている動画も流れていました。
AKASHIはじっと座り込み、その映像から学び取ろうとしていました。
真似から生まれた作品たち
ろうそくの火をふく女

家に帰ると、さっそく大きな紙に「ジミーちゃん風に描く!」と挑戦。

それが第一回個展でも展示した 「ろうそくの火をふく女」 でした。
ワニくん

その後もインスピレーションは広がり、紙粘土でワニを作りカラフルに彩った 「ワニくん」。
ジャングルにある目

さらに、細かい下描きをして水性ペンで完成させた 「ジャングルにある目」 が生まれました。
第一回目の個展では、クリアファイルにもなった「ジャングルにある目」は即完売しました!
私はAKASHIに伝えました。
「絵は人の手で描くものだから、全く同じにはならない。同じなら写真でいいでしょ」。
この言葉に、AKASHIも妙に納得した様子でした。
真似が生み出す「自分らしさ」

ジミー大西さんのカラフルな世界に刺激を受け、つなぎまで購入したAKASHI。

今ではその服にも味が出て、すっかり“アーティストらしさ”が漂っています。
AKASHIはピカソを目指して、いろんなアーティストの作品を観て、真似をしながら自分のタッチを見つけています。
真似をすることで、「こんなに難しいんだ!」「この人は本当にすごい!」と気づける。
そして「自分はこんな色にしたい、こう表現したい」と変化していく。
やがて誰かが「AKASHIみたいな絵を描きたい」と言ってくれるようになれば、それこそアーティストです。
おわりに
「真似」から始まることは、決して恥ずかしいことではなく、むしろ創造の第一歩。
AKASHIにはこれからも、感じたことを自由に描き続けてほしいと思います。

そして本当に“一流”と呼ばれるのは、作品だけではなく、
その人が選ぶ筆や絵の具、描く姿勢、生き方までも「真似したい」と思われるときなのかもしれません。
AKASHIには、このことも心に留めながら、自分の絵を描き続けていってほしいです。


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