「絵って難しい」「上手に描けないといけない」「私はセンスがない」──
そんな風に思ってきませんでしたか?
実は私もそうでした。
子どもの頃は絵を描くのが好きだったのに、ある出来事をきっかけに「私は絵が下手なんだ」と思い込んでしまって、それ以来、美術の時間が苦手になりました。
でも、今では「人生の中にアートがあるって、こんなに豊かなんだ」と思えるようになりました。
それは、子どもたちのおかげです。
今回は、クラウドファンディングを通して改めて向き合った「絵との距離」、そして私の中で少しずつ起こった変化について、お話しさせてください。
◆“絵が苦手”だった私の原点

よく聞かれるんです。
「ご両親がアートに詳しいんですか?」
「やっぱり親御さんも絵を描くんですか?」
でも実は、私たちはまったくの素人。
美術の知識も、描く技術も、最初は何もありませんでした。
私自身、子どもの頃は絵を描くのが好きでした。
でもある夏休みの宿題で「これは最高の絵だ!」と自信満々で出した作品に、先生から「人が描かれてないからダメ」と言われてしまったんです。
その瞬間から、私は「私は絵が下手なんだ」と思い込むようになりました。
それ以来、「絵は難しいもの」「上手に描かないといけない」「私はセンスがない」といった思い込みを抱えたまま、大人になりました。
◆私を変えてくれたのは、子どもたちでした
そんな私の中に変化が訪れたのは、AKASHIとRIRIのおかげです。

AKASHIが絵を描くようになってから、私は初めて自分から画集を手に取るようになりました。
「この人の絵、好きかも」「こういう表現、なんだか惹かれるな」──
そんな風に、自分の“好き”が少しずつ見えるようになってきたのです。
「好きでいい」
「うまく描かなくてもいい」
「絵って、もっと自由でいいんだ」
そのことを教えてくれたのは、他でもない子どもたちでした。
◆個展で出会った中学生の言葉
AKASHIの個展に来てくれた中学生の子が、こんなことを話してくれました。
「黒い紙に描いてもいいんだ」
「何を描いているか最初は分からなかったけど、タイトルを見て“こんなふうに表現してもいいんだ”って思った」
「目や鼻や口を正確に描かないといけないと思ってたから、うまく描けない=自分は下手、と思ってた」
でもその“思い込み”が、AKASHIの絵を見たことでふっとほどけた──と。

私は、その瞬間をそばで聞いていて、本当に嬉しくてたまりませんでした。
誰かの「好き」や「自由」が、また誰かの心を動かす。
その奇跡のような場面に、私も立ち会わせてもらえたことが、何よりの宝物です。
◆RIRIの絵も、誰かの心に届いていた
妹のRIRIも、AKASHIの影響で絵を描くようになりました。

最初は「これすごく下手になっちゃった…」と自信なさげだった作品が、Instagramに投稿すると「この絵、買いたいです!」という声が届きました。
最近では「この絵、まさに今の私の気持ちです」といった感想もいただけるように。
どんな絵が誰の心に届くのか、それは本当に分かりません。
でも、だからこそ──
「描いていい」「感じていい」「好きでいていい」
子どもたちが見せてくれたその自由さと深さに、私は救われました。
私のこれからと、皆さんへ

これまで3回の個展を通じて、私自身の「絵に対する見方」は大きく変わりました。
クラウドファンディングという挑戦も、子どもたちの未来のためにと始めたものでしたが、実は私自身の心にも、新しい風を吹き込んでくれました。
私は今でも、美術に詳しいわけでも、絵が上手なわけでもありません。
でも「絵っていいな」「絵って自由だな」って思えるようになったこと。
それだけで、人生は少し豊かになった気がしています。
この挑戦が、私と同じように「絵が苦手」と感じていた誰かの心にも、小さな灯りをともせたら嬉しいです。
これからも、AKASHIとRIRIが描く“自由な絵の世界”を見守っていただけたら幸いです。
引き続き、どうぞよろしくお願いいたします!
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