記事内に広告が含まれています。

子どもの習い事に迷ったら|焦らず見つけたい“好き”のサイン

子どもの“好き”を見つけるヒントを伝える記事のアイキャッチ。AKASHIの描いたバッハ・ベートーベン・モーツァルトの絵が並ぶ。 アートと子育ての話

習い事に悩む母親のイラスト。子育て中の不安や焦りを感じている様子。
「うちも何かさせなきゃ…」と焦ってしまう、そんな気持ちを持つ親御さんも多いのでは。

子育てをしていると、周りの子がどんどん習い事を始めていって、
「うちも何かさせなきゃ」と焦ること、ありませんか?

私もまさにそうでした。
スイミング、学研、ピアノ、英語……。
いろんな情報に心が揺れながら、息子AKASHIにも何か“やらせなきゃ”と感じていました。

でも、そこから気づきました。
「子どもの個性」って、習い事の中よりも、もっと身近なところにあるのかもしれない——と。

今日は、そんなAKASHIの「好き」がどうやって世界を広げていったのか、
伝記との出会いを通して振り返りたいと思います。

習い事をしていない焦りからのスタート

周りのスピードに焦った3歳のころ

周りがいろんな習い事をしていると、焦る気持ちってありますよね。
私もまさにそうでした。

息子が3歳のとき、
周りのママたちが「スイミング」「学研」「くもん」「ピアノ」など、
たくさん習い事をさせていると聞いて、思わず焦りました。

母

えー!うちは何もしてない!!

そんな思いから、まずは私自身がしていたスイミングへ。
「せめて溺れないように」「体を強くしてほしい」そんな思いでした。

タブレットで英語の勉強をする3歳のAKASHI。机の上にはワークブックとティッシュケースがある。
英語に親しんでほしいと思い、ECCジュニアへも通わせました。

そして、幼稚園の目の前にあった学研へも通わせることに。
さらに「英語が好きになってほしい」という気持ちでECCジュニアへ。

でも、本当に楽しかったのは1つだけだった

「楽しい」と言えたのはスイミングだけ

スイミングスクールでコーチに向かって飛び込むAKASHIの姿
「楽しい!」と言いながら通ったのはスイミングだけでした。

この中で「楽しい!」と言いながら行ったのは、スイミングだけ。

学研は宿題が多くて、見る私も息子もストレス。
半年ほどで「やめる?」「うん、やめる」となり終了。

母

ひらがななんていつか覚えるし、まぁいいか♪

笑って終わりました。

合わないと気づいたら、やめてもいい

ECCジュニアも同じ。
3歳の息子に意味もわからず週1回1時間の英語レッスン…。
「これで英語ができるようになるわけがない」と今なら思います。
こちらも半年経たずにやめました。

行ってみてハマればそれでいい。
でも子どもが楽しめないなら、やめていい。

もちろん「入会金がもったいない…!」とも思いましたが、
嫌々行かせるよりは、笑ってやめる方がずっといい

体験では分からなかった。
始めてみたけど、合わなかった。

そんなの、よくあること。潔くやめましょう(笑)

親が望む“こうなってほしい”と、子どもが興味を持つもの

「本を読んでほしい」親の願い

親には「こうなってほしい」がたくさんありますよね。
我が家で言うと、「本を読んでほしい」。

夫も私も本を読むのは大好きで本を読む姿は見せていたけれど、
小学校に入ってからも、子どもたちは本を読むタイプではありませんでした。

転機は“伝記”との出会い

科学実験から生まれた「世界を変えた人」への興味

そんな子どもたちが変わったきっかけは、伝記でした。
AKASHIが小学3年生のとき、学校のイベントに来た科学の先生が
「初めて顕微鏡を使った人」の話をしてくれたそうです。

そのときAKASHIは衝撃を受けて、家に帰ってきた途端、

AAKSHI
AAKSHI

世界を変えた人がいるんだ!!
レーウェンフックって人知ってる?!

母

昔も今も、そんな人たちの話が“伝記”にあるよ☆

AKASHI
AKASHI

明日本屋さん行こう!

エジソンから始まった伝記ブーム

漫画版の伝記しかなく、まず最初に選んだのは「エジソン」。
それを一気に読み切ったAKASHIは、
次々に新しい伝記を調べて集めるように。

子どもたちが集めた伝記の本を積み上げた「伝記ちゃんタワー」
伝記を集めすぎて、ついに「伝記ちゃんタワー」が完成!

お兄ちゃんにつられて、RIRIも一緒に読むようになり、
兄妹で伝記の話をする時間が増えました。

そしてベートーベンとの出会い

「耳が聞こえなくても音楽をつくる?」衝撃の一言

AKASHIが読んだ漫画版『ベートーベン』の伝記本の表紙
伝記を読み進める中で、この『ベートーベン』がAKASHIに再び衝撃を与えました。

伝記を読み進めていた中、ベートーベンの伝記が、AKASHIに再び衝撃を与えました。

AKASHI
AKASHI

耳が聞こえなくても音楽をつくるって、どういうこと?

その問いから、彼の中で何かが動き出しました。

クラシック音楽と出会って広がる世界

Spotifyでベートーベンを聴いてみると――
「この曲、テンポがいい!」「こっちは少し怖いね」
クラシック音楽にどんどん惹かれていきました。

モーツァルトやショパンを聴きながらゲルニカを描くAKASHIの様子
モーツァルト、ショパン、バッハの音楽を聴きながら、絵を描くのが日課に。

モーツァルト、バッハ、ショパン…
気づけば、音楽を聴きながら絵を描くのが日課に。

映画「アマデウス」も何度も観ていろんなことを発見しました。

モーツァルトのイラスト(18世紀の髪型と衣装)
「この頃ってこんな髪型だったんだね♪」と、AKASHIが興味津々に話していたシーン。
AKASHI
AKASHI

この頃ってこんな髪型だったんだね♪

そして“人物画”への挑戦へ

「人物は苦手」からの大きな一歩

もともと「人物は難しいから嫌」と言っていたAKASHI。
でも、ベートーベンやモーツァルトを描きたいという気持ちが勝ちました。

AKASHIの個展に並んだ肖像画シリーズ。ベートーベン、モーツァルト、ショパン、バッハ、ニュートンなど、世界を変えた偉人たちを描いた作品。
ベートーベン・モーツァルト・ショパン・バッハ・ニュートン——世界を変えた人たちの肖像画を展示した個展の様子。

そこから肖像画を模写し始め、
2025年4月の個展では、
ベートーベン・モーツァルト・ショパン・バッハ・ニュートン…
世界を変えた人たちの絵を並べました。

観に来た人たちは、「えっ、これ本当に9歳が描いたの?」と驚いていました。

そして今、倉敷で広がる“読書の世界”

週末の図書館が“家族の時間”に

倉敷に来てからも、その“好き”の連鎖は止まりません。
「岡山県立図書館は、個人の貸出冊数が5年連続で日本一」と聞いて大興奮!!

AKASHI
AKASHI

明日行くー!!

苦手だった読書が、いつの間にか日常に

2時間半ほどゆっくり本を選び、家に帰ってからも毎日読書。
「ジャンルは好きなのでいい、なんでもいい」と言いながら、
大好きなピカソの本だけでなく、興味のままにページをめくっています。

AKASHIが最近読んでいる本の写真。生き物、ミステリー、科学、ピカソなど幅広いジャンルの本が並んでいる。
生き物やミステリー、アートや科学——興味のままに選ぶ本がどんどん増えていきました。

ひらがなを小学校に上がってから習い、読むのが遅く、
「本は苦手」と感じていた頃からは想像できない変化。

“好き”という気持ちは、苦手を超えていく力を持っている。

その姿を見ていると、本当にそう感じます。

“好き”は、身近なところに転がっている

感じる力の連鎖を信じて

子どもは、たった一つのきっかけから世界を広げることができる。

顕微鏡を見た話から、伝記に出会い、音楽や絵へ。
まさに「感じる力の連鎖」でした。

親ができるのは、拾ってあげること

私もまだまだ子育ては模索中ですが、これだけははっきり思います。

「子どもの“好き”や“面白そう”を拾っていく」

それがいちばんのサポートだなと。

おわりに

気づけば、AKASHIとRIRIの「好き」はいつも次の世界へ続いていました。
伝記から音楽へ、音楽から絵へ、そして今は本の世界へ。

子どもの感性は、まるで川の流れのように
その子の中で自然に形を変えながら広がっていくのだと思います。

これからどんな世界にたどり着くのか。
私もまた、その旅をそっと見守っていきたいです。

コメント